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でんさい(電子記録債権)とは?

手形やファクタリングとの違いからメリット・デメリットまで解説!

ペーパーレスが促進され、あらゆるものが電子化されつつあります。

この流れの中で注目されているのが、でんさい(電子記録債権)です。しかし、でんさいはまだ知名度が低く、内容もあまり理解されていないのが現状です。

そこで本記事では、でんさいの概要や、メリット・デメリット等について解説いたします。

でんさいとは

電子記録債権とは

電子データで管理・取引ができる金銭債権を指します。

手形や小切手といった紙ベースの債権に代わり、債券の発生や譲渡、支払を電子的に行うことが可能です。

でんさい・でんさいネットとは

「でんさい」とは電子記録債権の一つであり、「株式会社全銀電子債権ネットワーク(通称:でんさいネット 以下同じ)」が取り扱う電子記録債権のことを指します。電子記録債権の記録・管理を行う機関は現在5社指定されていますが、その中で「でんさいネット」は最も多くの金融機関が加盟しております。

でんさいネットに加入している金融機関に口座を保有している場合、新たな口座を開設する必要はなく、既存の口座で利用開始することができます。

発生したでんさいは、そのままでんさいネット上で管理・処理されるため、自社での保管や管理が不要です。

これにより、盗難や紛失等のリスクがなくなり、事務管理業務の簡略化を図ることが出来ます。

でんさいが誕生した背景

でんさいは、中小企業の資金調達を円滑化するために創設されました。

従来の手形は紛失や盗難のリスクや、保管コスト等の問題が常につきまとっていました。

そんな中、IT化が急速に進み、電子的サービスが爆発的に広がり、電子的な記録による債権等が必要になってきたのです。

そこで2003年より電子記録債権制度創設が始まり、2007年に電子記録債権法が成立、2008年には電子記録債権法が施行されました。

でんさいによる取引の流れ

でんさいを取り入れた場合の流れをざっくりと紹介いたします。

①発生

でんさいネットの記録原簿に「発生記録」を行うことで、「でんさい」が発生します。

たとえば、物品やサービスの提供に伴い、債務が発生した場合、債務者はでんさいの発生記録請求を行い、でんさいネットが発生記録を実施します。発生記録が実施されでんさいが発生すると、物品やサービスを提供した債権者に通知が届きます。債権者はでんさいの内容を確認し、誤りがあれば発生から5銀行営業日以内に取り消しが可能です。

②譲渡

他社から受け取ったでんさいを別の企業への支払いに充てる場合に、「譲渡」という作業が必要になります。

「手形の裏書譲渡」と同じようなイメージです。 

でんさいネットの記録原簿に「譲渡記録」を行うことで、でんさいを譲渡することができます。 

③支払い

支払い期日になると、自動的に支払企業の口座から資金が引き落とされて、納入企業の口座に振り込まれます。

このとき「支払等記録」がでんさいネットに記録されます。

事務手続きは一切不要です。

でんさい開始までの流れ

取引を開始するには、金融機関への申し込みが必要になります。

利用の申し込みを行う

でんさいネットが利用できる金融機関に対して、利用の申し込みを行います。

申し込みが可能な金融機関は、でんさいネット「でんさい参加金融機関一覧」で探しましょう。

なお2024年8月現在における参加金融機関は494行です。

金融機関における審査を受ける

申し込み後に審査を受けます。

審査に通過するとでんさいが使えるようになります。

利用契約を締結し、利用者番号付番を受ける

でんさいの利用者番号を受け取ったら、でんさいネットにログインして使い始められる状態になります。

でんさいと手形の違い

手形とでんさいは、債権という一点において同じものですが、それ以外に大きく異なる点がいくつか存在します。

下記に主な違いをまとめました。

  でんさい 手形
発生 でんさいネット上で発生記録 振り出し
譲渡

でんさいネット上で譲渡記録

裏書譲渡
債権の分割

可能

不可能
形態

電子情報

保管

不要

金庫等での保管必須
現金化 自動で支払期日当日に支払い 支払期日の翌営業日以降

どちらも債権として利用できますが、紙ベースか電子情報かにより作業工程が異なります。

また手形は基本的に期日まで保管しなければなりませんが、でんさいは情報として保管されているので保管の作業は発生しません。大型災害が発生しやすい日本においては、盗難だけでなく災害も回収リスクであるとして、でんさいに切り替える事業者もいるようです。

また現金化が支払期日当日に自動的に実施される点も、大きな特徴と言えます。

でんさいとファクタリングの違い

売掛債権を支払期日より早く現金化する方法として、でんさいの他に「ファクタリング」が挙げられます。

 

「ファクタリング」とはファクタリング会社へ売掛債権を売却し、現金化することです。

混同されやすい両者ですが一方で大きな違いも存在します。その中でも特に重要なのは、「不渡りリスク」です。

 

でんさいは通常の手形と同じように、不渡りになった場合に譲渡した会社が債務を負います。

たとえばA社が発生させたでんさいをB社が受け取り、B社はC社への支払いにこのでんさいを譲渡したとします。この状態でA社が倒産しでんさいが不渡りとなった場合、B社がC社に対して支払いの義務を負うことになります。

一方で、ファクタリングの場合は不渡りリスクが発生しません。仮に同じ例で、B社がファクタリング事業者を通じて手形を譲渡していた場合、A社が倒産してもB社は手形の支払い義務を負いません。ファクタリング業者が肩代わりするためです。

ただし、でんさいの方が手数料を抑えられる場合が多く、手続きが簡便で迅速に実行できるため、ファクタリングの方が一概に良いとは言い切れません。

でんさいのメリット

でんさいは電子債権ですので、紙の手形よりも扱いやすく紛失等のリスクもなくなります。

紛失のリスクがない

でんさいは盗難、紛失等のリスクがありません。

紙ベースの手形には盗難等の恐れがあり、金庫に保管しておく等の作業が発生します。

手形の裏書譲渡や現金化、移動等のために何度も金庫を開け閉めしなければなりません。

一方で、でんさいはでんさいネットが管理してくれるため、社内で管理する必要はありません。

手形のための金庫も、手形の内容を記す帳簿も必要ないため、手形の保管業務自体がなくなります。

事務手続き軽減

通常の手形の場合、金庫にしまっている手形の内容を確認できるように、1枚1枚帳簿に書き写し、それをもって支払期日等の管理を行います。

また手形発行に関する細々とした作業や取引先からの手形受領、領収書発行作業等が積み重なり、業務時間を増加させる要因になっています。

一方で、でんさいを導入した場合、インターネット上で発行や受領作業を完結させることができ、領収書発行や受領の手間もかかりません。

振り出した手形の郵便局への持ち込みや、支払期限が到達した手形の持ち込みといった作業もなくなり、事務作業効率は劇的に向上するでしょう。

事務手続き軽減

搬送コストがゼロになり、経費削減が叶います。

また印紙代や手形帳、領収書の郵送も不要です。金融機関に支払う手数料は発生しますが、1件あたり数百円(金融機関により異なる)で、でんさいネット自体の利用料は基本的に無料です。

手形振り出しや受領件数が多い会社ほど、コストカットが見込めるでしょう。

でんさいのデメリット

紛失リスク回避やコストカット等の大きなメリットがある一方で、デメリットも存在します。使い始める前に、でんさいのデメリットについても確認しておきましょう。

取引先も利用者でないと使えない

でんさいはでんさいネットを使用して電子的取引をする制度です。

そのため登録しているユーザー同士でなければ取引ができません。

自社にでんさいを取り入れるならば、取引先がでんさいユーザーであることを確かめてからにしましょう。

未だ知名度が低く、取引先が導入していない可能性もあり得るため、取引先と相談の上で、でんさいユーザーとなるかを判断するようにしましょう。

移行時期は会計処理が煩雑になる

でんさい導入に限ったことではありませんが、新たな業務形態に移行する際には事務作業が煩雑になります。

移行時期は一方で紙ベースの受取手形を保管しながら、一方ででんさいネットから電子記録債権を発生させ、その両方を管理しなければなりません。

でんさいネットには、でんさいの情報が記録されているので、基本的には保管等の作業は不要ですが、一部の残った手形を管理し続けるのは人的ミスを引き起こす恐れがあります。

また紙ベースの手形しか受け解けていない取引先と、でんさいのみ受け付けている取引先が混在している場合は、事務作業が減るどころか増える可能性も考えられます。

スマホから簡単に使える!でんさいライト

パソコンを普段使わない人でも、スマホやタブレットから簡単にでんさいが利用できる「でんさいライト」が2024年中にリリース予定です。

スマホで簡単に取引したい人や、インターネットバンキングを利用していない人等に大変おすすめの便利なサービスです。

発生や譲渡等に関する手数料もでんさいネットより割安で、スマホでの取引が可能なので場所を選びません。

外出先で手形を振り出す必要があったとしても、本社に戻ったりインターネットバンキングを開いたりする必要はなく、その場でスマホやタブレットで操作をすれば、簡単に電子記録債権を発生させることができます。

2024年8月15日現在において、でんさいライトは未リリースです。

リリースに関する最新情報は、下記の公式サイトをご確認ください。

まとめ

でんさいとは、電子記録債権の略称です。

これまで紙ベースだった手形を電子化し、ペーパーレス化と資金調達の迅速化のために生まれました。

知名度が低いことや取引先も使っていなければならないといったデメリットも存在するものの、でんさいはコストカットや紛失等のリスク軽減等、大きなメリットが享受できます。

また2024年度中には、さらに使いやすくコストも削減できるでんさいライトがリリース予定です。

 

通常の手形とでんさいは、一概にどちらが良いとは言い切れません。取引先の状況や取引枚数等により、個別にご判断いただくのが良いでしょう。

どちらにするか迷ったら、顧問税理士にご相談ください。

コスト等を比較検討し、より良いプランを提案してくれるはずです。

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